甘えられる実家があって、理解のある夫がいる私は恵まれている。

退院してから、毎日が飛ぶように過ぎていく。3時間おきに授乳して、それ以外は一人で過ごしていた入院中とはわけが違う。四六時中一緒にいて、息子はお腹が空けば泣くし、おむつが汚れれば替えるし、当然だけれどなんやかやとお世話をし続けている。沐浴は、母にベビーバスにお湯を張ってもらい、私が入れている。洗濯と食事はお願いしているけれど、それでもかなり疲労がたまってきた。

週末に夫がやってきた。待ちに待っていたのである。夫は子どもが好きだし、欲しかったということもあってか育児に協力的だ。沐浴もやってくれるし、ミルクも作って与えてくれるし、おむつ替えも私が四苦八苦してると手助けしてくれる。息子がわんわん泣いているのに手を洗いに行かなきゃだったりトイレに行きたかったりというのが一番焦る。ともあれ、むずがる息子を抱っこしてあやしてくれるだけで私は本当に助かるのである。
普段一人のときは、泣けば抱っこ、すぐにおっぱい、寝かそうとすればまた泣き、あやして…とやっていると食事もとれないことがある。最近はひざに乗せたまま片手で食事をとることも多い。お行儀が悪い、とか言ってられない。育児は体力勝負なのだ。

細切れでしか眠れないと、心がすさんでくる。眠れるときに眠らなきゃ、と思っても眠れないことも多い。実家に甘えている今でさえ、育児だけで精一杯なのに、自宅に戻ってからはやるべきことが格段に増える。掃除洗濯炊事買い物。ますます眠れなくなる。日中は頼れる人もいないし、私にできるんだろうか…っていうか無理だろ絶対。いや、努力はしますよ。しますけども。大変だぞこりゃ…。看護師さんに大変そうがられたのがようやくわかってきた。抜きどころを早々に見つけておかねば。

夫がいて息子がいて、週末の昼下がりに昼寝をしつつ、絵に描いたような幸せの中に自分がいることをふとした瞬間に実感して、はからずも号泣してしまった。この私がねえ。結婚して子ども産みましたよ。本当この人と結婚してよかったわー、と心から思う。私は幸せ者ですわ。