察するのにも限界があります

「電話があった事お伝え下さい」
http://www.yomiuri.co.jp/komachi/reader/200606/2006062800027.htm
社内で電話を受けるのは9割方私の仕事なので、担当が不在のときにこう言われることが時々ある。もちろん↑で展開されているように、時と場合と相手によるので決まった対応などないということは考えればわかることだし、察して対応しようよとしか言いようがないのだけど。仕事の内容なんてそれこそ千差万別だから、「ビジネスマナーとして」とひとくくりにするのはちょっと違う気がするなあ。だって、時と場合と相手の組み合わせによって、「かけ直すのがマナー」「かけ直さないのがマナー」という、結論が真逆のふた通りがあるのだから。


ある時、○○氏からの電話で担当が不在だったため「戻りましたらご連絡させますが」と言うと「いや、電話があった事伝えてもらえれば結構。また電話します」と言われ、私はそれを担当に伝えた。担当は了解し、折り返さずに先方からの電話を待ったが、電話はなかった。翌日、○○氏より電話があり、「なんで電話をよこさなかった! 電話をくれと言ったのに!」と怒られた。つまり○○氏は、「電話があった事お伝え下さい」という言葉が「電話くれ」の意だと、それ以外にどんな意味があるのか、ぐらいの勢いで強く主張したわけだ。ご丁寧に本人が「また電話します」と付け加えたにもかかわらず。つか、普通そう言われたら額面どおり受け取ると思うけど…。結局水掛け論になっちゃったけど、まあ、それが「=」で成り立つ、それが当然だという意識の人が存在してるということはわかった。もうこれは文化の違いみたいなものだから、ケースバイケースで学習するしかない。

微妙なニュアンスから相手の言わんとすることを察することで、物事がスムーズに運ぶ場合もある。ツーといえばカーでわかることも大切。むしろ私はツーと言われたらカーと答えられる自分が好きだ。けれど、きちんと正確な言葉で伝えなければ伝わらないこともある。伝言などは特にそう。何とでも取れる曖昧な言い回しで、結局正確に伝わらずに何度も手間をかけることになったり、正確に伝わらなかったことが原因で大きな損失が出る場合だってある。それよりも単純に「電話ください」と言えばいいのに、なんで面倒なことを言うのかしら。まあ、○○氏との会話で同じ展開になったら、「必ず折り返す」ことにしますけどね。「時と場合と人によるビジネスマナー」として。